小学校のクラス替えってどう決めているのか?

 子どものころ、自分は誰と一緒のクラスになるのか?担任は誰なのか?でどきどきしたことはありませんか。

 ところで、クラスは、どのように決めているのでしょうか?

 ※ただし、地域によって違うこともありますのであしからず。

 

 

クラス編成は当然バランスを見ている

 男女比とか当たり前の要素は抜きにしますね。

①学力

 まず、学力をみて編成します。どのクラスも、学力がある程度均一になるようにしています。

 そうしないと、当然、授業の進度に影響しますから。

 あと、細やかな支援の必要な子供が偏らないようにバランスを見ます。

 

②リーダー性

 学力でひとまず分けた後、クラスをまとめる力があるかどうかにも偏らないように配慮します。

 学力と大きく違うところは、数値化できないところです。

 

③人間関係

 全体は学力がベースですが、この人間関係は、最後に調整するところになります。

 これは、仲が悪いとかそういう部分ではなく、この子には、この子がいた方が力を発揮できる、できないなどを含めた人間関係です。

 大きなトラブルがあった子ども同士を可能であれば違うクラスになるように配慮することもあります。

 

 

大きくはないけどクラス編成の要素になるもの

①運動能力

 最近は、あまり考えられてはいませんが、運動会などがある以上偏りすぎない程度には見ています。

 

②文科系能力

 ピアノができるとか習字ができるなど、文科系能力も要素の1つとして見ているところもあります。

 

③親戚関係

 昔は、できるだけ親戚を同じクラスにしないという風潮がありました。最近は、そこまでではないです。

 

④地区

 最近は、学年でそろって下校することが多くなっているので、この要素も低くなってはいますが、同じ地区の子が一緒になることで、下校時に一人で下校することが少なくなるように配慮したりもしていました。

 

⑤ 保護者

 これまでに大きな問題があり、保護者と学校との信頼関係が崩れていることもあります。

 とはいえ保護者に対してはそれほど大きなポイントではないのですが、例えば、新任とベテランでは、保護者に対応する力が大きく違うことが多いです。あと、年齢的もある程度、保護者との距離感に影響します。

 保護者対応として、担任の性格や力量に合わせて、まれに編成を組みなおすことがあります。

 

 

小学1年生のクラスはどう決めているのか?

 複数の幼稚園から小学生が来ます。当然、これまで一緒ではなかった子どもたちなので、すべてを合わせることはできません。前の幼稚園の先生と話し合って決めます。

 例えば、3つの幼稚園から子どもたちが来るとして、2つのクラスを編成するとします。

 この場合も、ある程度学力を見ていきますが、どちらかと言えば、性格重視(授業中に集中できるかどうかとか、友達にやさしいとか)で、組み分けしていきます。つまり、活動のしやすさを考えていきます。1年生は、仲の良い子どうし(お互いをフォローしあえる子)が一緒になることが多くなります。

 まず、それぞれの幼稚園で2つずつクラスを作ります。そして、その3つの幼稚園の案を合体させて、2クラスにします。ただし、1つの幼稚園が極端に園児数が少ない場合(例えば3人とか)の場合は、性格にも配慮しますが、1人にならないように、3人とも同じクラスにすることもあります。

 そして、一緒になったことのない子どもたちが一緒になったときに、勉強(活動)しやすいかどうかを考慮しながら、微調整をしていきます。

 

 

複数の目を通して会議で最終決定する

 来年度のクラス編成は、校長が決めているわけではありません。

 まず、先ほどの要素をもとに多くの学校で前担任が編成案を出し、複数の目(職員会議)を通して、全員で最終決定します。

 担任だけではなく、元担任、専科の先生、養護の先生など、たくさんの先生に関わってもらっているからこそ、それぞれの先生の目で見て、どの先生も納得できた状態で次期クラスを決定します。

  

 

小学校のクラス編成まとめ

 クラス替えは、子どもが学校生活を送るうえで、楽しくなるために編成しているのではなく、いろいろな刺激を受けて成長につながるようにするものだと思います。人間関係の要素も、いろいろな子とかかわることで成長するものですから。

 ですから、バランスが1番です。

 あと、隔年でクラス替えをするところと毎年クラス替えをするところなどは、その地域に根付いたもので、特に決まりはありません。中には、小学1年生に関してのみ、2学期でクラス替えをするところもあるようです。

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