子どもに携帯をもたせるのはいつが理想?メリットとデメリットは?

子どもに携帯をもたせるのはいつが理想?メリットとデメリットは?

大学院で学校心理・発達健康教育を学んだJJです。

携帯電話って本当に便利で、今の私たちの生活になくてはならないものになりました。

 

でも、携帯電話のおかげで、「いつでも連絡できる」「どこでもネットとつながる」ということから、心から一人きりになるっていうことができなくなっている時代です。

 

この前、テレビで、タレントのGacktさんが、「何かしていても、いつのまにか携帯をいじっている自分がいる。携帯を触らない練習をするのにすごく時間がかかった」と言われているのも納得できました。

 

今や、携帯を見ないようにする練習すら必要なんですね。

 

さて、いつかは、子どもに携帯電話を持たせる日が来るとは思うのですが、メリット・デメリットは?

また、いつ持たせるのが理想なのでしょうか?

 

子どもに携帯を持たせる必要がないなら持たせる必要はないと思います。しかし、今の世の中、そうは言ってられなくなってきました。

だから、持たせない方法を考えるのではなく、持たせることを前提でブログを進めていきます。

 

それらをお伝えすることで、各家庭で考えていただき、参考にしていただければと思います。

 

 

子どもが携帯電話を持つメリット

【1】連絡がとれる

まず、親としては防犯です。最近は、習い事も親の送り迎えがほとんどになってきています。

「今、終わったよ」と連絡を入れたり、何か遅くなる理由ができたときにでも、「〇〇で遅くなる」と連絡が入れられるのも親として安心です。

最近は、公衆電話も減ってきているので、ちょっと連絡を取れるということは本当にありがたいですね。

 

【2】子どもの居場所が分かる

また、携帯電話のGPS機能を使って、子どもがどこにいるのかも調べることができます。

本当に何かあったときや、ちょっと不安なときに安心です。

 

【3】友達とつながれる

これは、親のメリットではなく子ども側のメリットです。昔は、中学まで一緒だった友達でも、高校を離れると全く連絡を取らなくなったっていう人も多いと思います。仲が良かったとしてもそのまま・・・・・なんてことも珍しくありませんでした。しかし、最近の子どもたちは、携帯電話のおかげで、つながりが保たれ、お互いに連絡を取り合ったり、SNSなどに発信することで、最近何をしているのかを調べたりもできるので、連絡するタイミングもわかるようです。

 

 

子どもが携帯電話を持つデメリット

【1】犯罪に巻き込まれる可能性

ニュースなどを見ていると、顔も知らない、年代も違う人たちともコミュニケーションをとれてしまい、親に隠れて会って・・・というケースをご存知だと思います。

 

【2】子どもに見てほしくないサイトを見てしまう

一応、そういうサイトに制限をかけられますが、100%とは言い切れません。

 

【3】ゲーム依存・携帯依存

昔もありましたが、昔は、ある程度お金がないと新しいゲームは買えませんでした。しかし・・・

携帯電話があると、どんなゲームでも無料で始められることが多いので、子どもも飽きずにどんどん遊べてしまいます。

本当は、運動が好きなのに、いつの間にかゲームばかりしているという子どもも増えているようです(テレビ情報)。

また、携帯電話お四六時中持っていないと生きていけなくなる携帯依存も問題です。これらは、すぐにSNSをチェックしないと仲間外れにされるという不安や、常に携帯が鳴っているような気がするなど、そこから、精神的なストレスとなり、頭痛やめまいなどの症状が起こる場合もあります。不眠症や体重にも影響を及ぼします。

 

【4】お金の問題

通信料金・通話料金もそうですが、ゲームでいつの間にか課金をしていて・・・ということもよくあるケースです。

お小遣いの範囲なら・・・と思って油断していると、高額の請求が来てしまったということもあるようです(テレビ情報)。

また、中学生の話ですが、買い物をネットでしていて、お小遣いを越える商品を買ったということもあるようです。

本来なら、お金を払って商品を受け取るのですが、ネットは、逆なので、そのときにお金がなくても欲しいものが届くというシステムが、そういうふうにさせるようです。

 

【5】見えない友だち関係(いじめなど)

一番心配されるのはこれだと思います。しかも、最近の子どもたちのつながりは、LINEなどの文字でのやり取りがほとんどです。

言葉は、言ってしまっても消えていきますが、こうした文字のやり取りは残ってしまいます。しかも、相手の表情やトーンが分からないので、受け取り手の性格やそのときの心境の影響を受けて、誤解してしまうこともあります。

また、直接言われる悪口などもありますが、「グループ」などのやり取りも、いろいろな問題を起こすようです。会っているときは、みんなで話しているのに、SNSのグループは、その子をはずして、悪口を言っているなんてケースもあります。いわゆるSNSの仲間外れです。

 

 

子どもに携帯電話を持たせる理想のタイミング

【1】アンケート結果

アンケートによると小学校1年生~高校生と、持たせた時期は幅広いです。たた、一番多いのは、小学校高学年から中学生の時期です。

持たせた理由は、やはり「習い事の送り迎えの連絡」が多く、「周りが持ち始めたから」という理由も多いです。

 

【2】理想のタイミング

正直、このタイミングならいいという時期はありません。必要なら持たせるでいいと思います。

何が言いたいのかというと、どの時期に持たせたとしても上記のデメリットは消えないということです。

ただ、1つだけ言えるのは、携帯電話は、「買い・与えるもの」ではないということ。

「あなたの携帯よ」ではなく、「親が子どもに貸し出す」という姿勢が大事です。

だから、「周りが持ち始めたから」持たせると、ルールも、子どもは周りの子たちと同じになっていきます。

だから、早くても遅くても、今の私たちの家族に「あなたが携帯を持つ必要がある」から持たせるのです。

そして、あなたと家族を守るために、「約束」を決めるのです。

 

 

子どもに携帯電話を持たせるときの5つの約束

【1】親がチェックする

これは、正直気が引けると思います。でも、この親がチェックするということを決めてください。年齢が上がれば上がるほどチェックしにくくなります。逆に、小学校ぐらいだと親的にもチェックしやすいのではないでしょうか?そういう意味でも、まず、このルールを守れないなら、携帯電話は持たせないというぐらいの気持ちを持ってください。

「信頼している」=「チェックしない」ではありません。

例えば、学校の先生が、宿題をチェックします。それは、やっているかどうかをチェックしているのではなく、「間違って覚えていないか」「苦手なところはないか」「丁寧さはどうか」など、勉強のため、そして、急に字が汚くなったりする様子をみることで、精神的な側面もみているのです(特に小学校の先生)。

親も何をチェックするべきなのかを理解しておく必要があります。

子どもは、どんなやりとりをしているのかを見ているのではないということです。

子どもを犯罪から守るということです。有害な情報を得ないということです。子どもが悪さをしていないかをチェックしているのではないということです。

 

【2】夜9時以降は携帯をみない

時間は、家で決めたらいいと思いますが、寝る1時間から2時間前には見ないようにしたいですね。

そこで、有効なのは、充電はリビングでするということ。もしくは、親の寝室でするということです。

 

【3】どんな理由があっても個人情報を送らない

友達の情報も含めてです。「知らない人に送らない」とすると、このあたりの感覚は、やはり、子どもと大人は違います。

とにかく、友達だけに送ったつもりでも、「いつの間にか、誰かに見られている可能性があるのがネット」なのです。

LINEでも、タイムラインの機能をよく知らなくて、いろいろ見られていたということもあります。

また、「乗っ取り」も起こります。

そうしたことを本気で伝えておきましょう。

 

【4】ゲーム制限

基本的にゲームは必要ないと思います。

結局、携帯ゲームをするんだったらという家もあるのではないでしょうか?

ただ、携帯ゲームは、課金につながるようにゲームを作っています。そのリスクは知っておいてください。

私なら、「ゲーム」は禁止します。それは、私も妻も携帯でゲームをしていないからできることなのかもしれません。

最近は、大人も携帯ゲームをしている人をよく見かけますから。

 

【5】料金の支払いどころを決めておく

「親が携帯を貸し出す」わけですから、基本料金は親が払うでいいと思います。

通話に関しても、最近は無料も多いです。指定した電話番号や家には無料などもありますので。

ただ、それ以外のお金は、「子どもが払う」にしていると、「払うなら何をしてもいい」と捉えることもできます。

だから、基本的には親が払って、いつもと違う料金になっていたら、話し合うが一番いいと思います。

中・高ぐらいになると、お小遣いと電話代をセットで〇円とかにしておくというのも、手だと思います。

すると、携帯電話を節約すると、お小遣いが増えるということです。

お小遣いだけ〇円にしておいて、そこから電話代をひくとなると、お小遣いを減らされたとなります。

これは、結局同じことなのですが、ルールのマジックです。

どんなにルールを決めても、社会的には、子どもが払わなければ、親が払うしかありません。

しっかりとルールを徹底しましょう。

 

【6】補足

5つの約束以外にも、YOUTUBEなどの動画制限や、通話時間、ご飯時の携帯、お風呂場での携帯持ち込みなど、いろいろ出てきます。

その都度対処していると、子どもは反発しますので、本当にはじめが肝心です。

これらを網羅するには、「携帯電話の使用時間」を決めておくのも手になります。

 

 

子どもに携帯電話を持たせたことで私の身の回りにあった本当の話

教育関係の仕事についていたので、携帯電話のトラブルはよくありました。

しかも、ほとんどが女の子です。「悪口」「けんか」「いじめ」などもそうですが、基本的に学校だけに任せるのは反対です。

親が出るべきです。ちょっとしたことが、「家族を巻き込む」ということを子どもは知るべきです。

今回は、ちょっと変わった、本当にあったトラブルをお伝えします。

 

【1】買い物トラブル(中学生)

Aさんは、欲しいものがあり、ときどきネットで買い物をしていました。

ちゃんとお小遣いの範囲で買い物をしていたのですが、どうしても欲しいものがあり、それは、お小遣いでは買えませんでした。

お年玉を使って買おうと思ったのですが、親から反対されました。

そこで、友だちに頼んで、友達に買ってもらい、お金をこっそり払うことにしたのです。

この方法を使えば、どんなものでも買えることが分かったAさんは、どんどん買い物を友達に頼んで、とうとうお年玉の貯金を使ってしまいました。

そこで、お小遣いでの分割払いを始めたところで、友達に止められ、とうとう友達とけんかをしてしまいます。

そこから、「いじめ」に発展して、家と学校を巻き込んだ事件になっていきます。

買い物依存とお金の貸し借りを携帯電話が生んだといっていいでしょう。

 

【2】ゲーム依存(小学生)

Bくんは、野球が大好きな少年です。

携帯電話で野球ゲームをしていました。

育成ゲームなので、自分が知っている選手や自分が育てた選手がどんどん活躍します。

そこから、どんどんゲームにはまっていきました。

野球の練習には参加するものの、外で遊ばなくなり、宿題もせず、ゲームばかりになっていきました。

自分では、「無駄な時間」と気づいてきたようですが、どうしても、ゲームから手が離せないというのです。

携帯電話は、どこでもゲームができてしまうということ。

そもそも防犯と連絡(親が自営の共働き)のために持っていることから、携帯を持たないわけにはいきません。

どんどん成績も下がり、大好きな野球もやめてしまいました。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

今回は、キッズ携帯にできる制限などには触れてはいませんが、デメリットを少しでも防ぐことができるのがキッズ携帯です。

最近は、節約のためにお古の携帯を持たせたりもしますが、キッズ携帯にしかできない子どもを守るための機能というものがあります。

お金もかかりますが、TUTAYAなどは、かなり制限もできて料金もお得です。

でも、キッズ携帯を持たせると、そうした安心感から、約束事を決めない家も出てきます。

すると、後付けのルールというには、大人でも「不満」が出てきます。

キッズ携帯だったとしても、これからのためにしっかりと約束を決めて、携帯電話の使用について考えてくださいね。

 

補足

ルールを決めたことで、子どもが仲間外れになったという事例もあります。

しかし、それを気にすることはありません。そもそも仲間外れになったのは、そのルールのせいだけではないからです。

本当の友達なら、夜9時以降携帯が使えないとなっても、「厳しいね」というぐらいなのが本当です。

完全に禁止しているわけではなので、話題についていけないということはありません。

また、それらを徹底していたら友達は、それを知っているので、21時以降に連絡を取ろうと考えなくなります。

 

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